北京に羽ばたけ 五輪へ挑む埼玉の精鋭たち
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周囲の喜びが原動力
ボート女子軽量級ダブルスカル 熊倉美咲(戸田中央総合病院ク)

 

「目標はA決勝進出。今は『夢』じゃないところまで来ていると思う」と力強く語る熊倉美咲

 小学校の卒業文集に書いた夢は「オリンピックに出たい」。それから約13年の時を経て、夢は思わぬ形で実現した。「オリンピックはテレビで見ていた世界。まだ想像がつかないんで すよ」。照れながら話す表情は、おおらかな25歳の顔だ。

 桶川東中3年までは競泳に熱中、国体に出場したほどの選手だった。当時の夢はスイマーとして五輪へ。しかし、浦和一女高入学後に転機が訪れる。「スタートラインが一緒だから、やればやるだけ強くなれる」。先輩の言葉に引かれボート部へ。これまで体感したことのない水上でのスピー ド感に夢中になり、かじ付きフォアで高校総体準優勝など全国の舞台で活躍した。

 早大は浪人を経ての一般入学。母光子さん(54)は「小さいころから負けず嫌いで何でも一生懸命な子」と話す。浪人中は「もうボートはいいかな」と思った時期もあったが、友人たちからの「早大に入ったなら、ボートやらなきゃもったいない」の言葉が後押し。早大では、かじ付き4人スカルで全日本選手権3連覇、シングルスカルで全日本大学選手権3連覇など、黄金期を担った。

 昨春から戸田中央総合病院に就職。同クラブに所属しフルタイムで働きながら、競技生活を送る。「やっぱりきついです。でもボートが好きで続けている。仲間からエネルギーをもらっている」と笑う。

 今回ペアを組む岩本亜希子(アイリスオーヤマ)は早大の5年先輩で「本当に尊敬する人」という。「岩本さんに比べて、私はまだ未熟。でも、私が成長した分だけ、速くなれると思う」と決意を語る。

 日本代表合宿では「ほかのことをする時間がほとんどない」ほど。そんな日々を乗り越える原動力は、勝ったときに周囲が喜ぶ姿を見ること。「それがうれしくて、ボートをやっているようなもの」とにっこり。たくさんの支援者の思いを胸に夢舞台に挑む。

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 熊倉美咲(くまくら・みさき) ボート女子軽量級ダブルスカル代表。5歳から競泳を始め、中学3年時に国体出場。浦和一女高入学後にボートを始め、高校総体準優勝、国体優勝。早大時代は年代別日本代表、日本代表として活躍。戸田中央総合病院ク所属。桶川市出身、25歳。

(2008.08.06付掲載)

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