北京に羽ばたけ 五輪へ挑む埼玉の精鋭たち
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進化遂げメダル狙う
競泳女子 星奈津美(スウィン大教SS/春日部共栄高)

 

「今は中西(悠子)さんについていくだけ」と、日本の第一人者の背中を追う星奈津美

 17歳のシンデレラ・ガールが飛び出した。四月十九日に行われた日本選手権の女子二百メートルバタフライ決勝。二〇〇四年のアテネ五輪銅メダリストの中西悠子(枚方SS)に続いて2位でゴールをたたくと、2分7秒28の高校新が表示された。「小さいころからオリンピックに行くのが夢だったので」と初切符をつかんで夢心地。今大会の競泳では唯一となる、高校生の日本代表が誕生した瞬間だ。

 昨夏の高校総体は、2年生でこの種目を連覇。だが、世界の舞台に現れたのは今年に入ってからだ。二月一日、五輪本番の会場で開かれたテスト大会の中国オープンで、2分8秒55をマークして優勝。アテネ五輪覇者のオティリア・イエジェイチャク(ポーランド)を抑えての栄冠だった。予選ではさらに速い2分7秒35の高校新も樹立。「昨年の高校総体で出した自己ベスト(2分10秒15)を3秒近く縮められたので、びっくりした」と屈託なく笑う。

 環境の変化が成長につながった。昨年九月、小学6年生のころから練習拠点にしてきたクラブを担当の豊田康宏コーチとともに離れ、スウィン大教SSへ移籍。「クラブにあるマシンを使い、週2回の筋力トレーニングをやるようになった」と振り返る。パワーがついたことで、生まれ持った体の柔らかさを有効活用できるようになった。

 身長は163・5センチ。日本人女性としては、特に大柄ではない。笑みを絶やさず、周囲を和ませるキャラクター。勝負の世界に身を置くアスリートには見えないが、それこそが強さの秘密でもある。豊田コーチは「マイペースだけれど、物おじしない」と心の強さに太鼓判を押す。

 「目標のタイムや順位はない。2分5秒台を出さないとメダル争いできないけれど、力を出せれば7秒は切れると思う」。時に想定外の進化を遂げるのが、ティーンエージャーの特権でもある。

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 星奈津美(ほし・なつみ) 競泳女子二百メートルバタフライ代表。1歳半から水泳を始める。6月のジャパン・オープンでは、自らが日本選手権で出した高校新を塗り替える2分7秒04で優勝した。スウィン大教SS所属。越谷栄進中出、春日部共栄高3年生。越谷市出身、在住。17歳。

(2008.08.03付掲載)

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