2019年6月4日(火)

東武鉄道、ホンダ寄居工場側に新駅 東上線・東武竹沢駅―男衾駅間に設置、混雑緩和や地域活性化に期待

 東武鉄道は3日、2020年秋をめどに東武東上線・東武竹沢駅(小川町)―男衾駅(寄居町)間のホンダ寄居工場(同町富田)側に新駅を設置すると発表した。同線ではつきのわ駅(滑川町)以来の新駅。関東運輸局から今年3月に新駅整備の認可を受けた。21年度をめどに完成車工場の狭山工場(同市新狭山)を閉鎖し寄居工場に集約するホンダからの請願駅で、従業員らの交通アクセスの向上や周辺の車両混雑緩和が期待される。寄居町の行政・商工関係者も新駅設置による地域活性化に期待を寄せている。

 東武鉄道によると、新駅は東武竹沢駅―男衾駅(約3・7キロ)中間の寄居町内に設置する。約90メートルのプラットホーム1面1線で、4両編成の電車の停車を想定。新駅の名称、駅舎のデザインや規模、駅員の人数などは今後決定する。

 ホンダの寄居工場には現在、約2900人が勤務する。車両通勤のため、工場への主要道路の国道254号などでは、毎朝、出勤の時間帯に同社の小川工場や寄居工場周辺で慢性的に混雑している。

 ホンダは17年10月、21年度をめどに狭山工場を閉鎖し、寄居工場への集約を発表。集約後、狭山市周辺からの通勤者が想定されるほか、寄居工場の従業員が「2千人以上増える可能性もある」(同町商工関係者)との見込みもあり、道路混雑の緩和や従業員のアクセス向上が課題だった。

 17年11月、ホンダが東武に東上線の活用などの相談を持ち掛け、両社で協議を開始。新駅開設に至った。建設費用はホンダが負担する。事業費用は非公表。

 寄居町の花輪利一郎町長は「新駅開業は交通渋滞の緩和に貢献するだけでなく、地域住民の公共交通に係る利便性向上にも寄与する。開業への準備が円滑に進むことを期待するとともに、町として可能な限りの協力をさせていただきたい」とコメントした。

 寄居町商工会の柴崎猛会長は、新駅開業に「狭山工場が寄居工場に集約されれば、狭山市や川越市から寄居工場に東上線で通勤する人が多くなるだろう」と指摘し、新駅周辺の活性化にも期待する。

 東上線の川越方面からの電車は小川町駅止まりで、寄居方面には同駅で寄居駅行きに乗り換える必要がある。柴崎会長は利便性向上の観点から「新駅設置を機に、従業員のためにも、朝夕だけでも、川越方面から新駅に直通する電車の運行を検討していただきたい」と要望した。

購読申し込み 携帯サイト