2019年3月30日(土)

<統一地方選>県議選での無投票区、大幅に増加 なり手不足が深刻化、ハードル高く「立候補しづらい」

 29日に告示された統一地方選の県議選で、無投票選挙区は全52選挙区(定数93)のうち東7区(春日部市)や北5区(熊谷市)など定数3の選挙区を含む22選挙区に上り、計32人が無投票当選した。なり手不足が深刻化する中、前回の9選挙区(11人当選)から大幅に増加。2003年の20選挙区(21人当選)を上回り、選挙区・人数ともに過去最多となった。無投票当選は、有権者が投票権を行使する貴重な機会が失われることになり、地域の活力低下が懸念される。

 無投票の選挙区が広がった今回の統一地方選。有権者からは、「市民の声を届ける機会が失われる」といった声がある一方で、一般の人間が立候補しづらいとした指摘もあった。連続で無投票となっている地域では、政治に対し諦めムードも漂っている。

 人口減少が進む秩父地域はいずれも定数1の北1区(秩父市)が2回連続、北2区(横瀬町、皆野町、長瀞町、小鹿野町、東秩父村)も3回連続で無投票になった。秩父市の自営業内田八郎さん(71)は「地方で声を上げても届かない。『誰がなっても同じ』という感じで政治に無関心が広がり、地域には諦めムードがある」とため息をついた。

 選挙のたびに欠かさず投票に行っているという熊谷市の会社事務員笠原洋子さん(57)は「候補者の話を聞き、誰がふさわしいのか、市民の声を政治に届けるのが選挙。無投票だと、その機会が失われてしまう」と残念がる。無投票の一因として、議員のなり手不足が指摘されている。特に県議選は当選に必要な票数も多く、ハードルが高い。笠原さんは「普通の人でも選挙に出られるような仕組みづくりが必要では」と話した。

 春日部市の大学生、石川恵里加さん(22)は「無投票だと、その人たちがどういう志で活動してていくのか知るすべもない。18歳選挙権になったにもかかわらず、選挙に参加できない。選挙はやるべきだと思う」と話した。

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