2018年11月13日(火)

大宮公園再生へ、県が構想 100年先を見据え、新スタジアムや舟遊池の整備など提示 県民から意見募集

「大宮公園グランドデザイン」における舟遊池周辺のイメージ図(県公園スタジアム課提供)

 開園から130年以上たつさいたま市の大宮公園。施設の老朽化などのさまざまな課題があることから、県は公園の再生に向けた基本的な方向性を示す「大宮公園グランドデザイン」の案をまとめた。

 再生に向けたイメージ図を4枚掲載。新しいスポーツ施設として多機能スタジアムを整備することや武蔵野の雑木林の復元、舟遊池の周辺整備などを盛り込んだ。県民から意見を募集し、それを取り入れて本年度中にグランドデザインを策定。具体的な計画は2019年度以降に検討する。

 大宮公園は、武蔵一宮の氷川神社境内の一部を官営化し、1885(明治18)年に開設された県内初の県営公園。昭和期に本格的な整備が行われ、野球場やサッカー場、体育館などのスポーツ施設とともに第二・第三公園が整備された。現在は約68ヘクタールが使用され、年間約200万人が訪れている。

 一方で、運動施設が立ち並んでいることによる回遊性の悪さや体育館などの施設の老朽化、桜木の衰弱、樹林が茂ることによる開放感の低下などさまざまな課題を抱える。

 そこで県は、昨年6月、大宮公園の歴史的な価値や日本的風景を継承し、100年先を見据えた長期的な公園整備の基本的考えを取りまとめようと、有識者やさいたま市の関係者を交えた検討委員会(委員長・進士五十八農学博士)を設置。グランドデザインの策定に向けて、これまで計4回の協議を重ねた。

 検討に当たり「大宮公園のポテンシャルを最大限に生かす」「新たな時代の要請に応えていく」の2点を重要視。(1)氷川の杜(もり)や見沼田んぼなどの自然や景観、歴史の継承(2)みどりの機能とオープンスペースの確保(3)魅力ある公園文化の創造(4)持続可能な公園運営の仕組みづくり(5)公園を核とした地域のにぎわいづくり―の五つを方向性とした。

 100年先を見据えた再生策では、時代の流れに応じたスポーツ施設として多機能スタジアムを新設することを盛り込んだ。競技単一の機能ではなく、日常的に多様なスポーツが楽しめる複合機能をスタジアムに持たせる考え。

 県公園スタジアム課は「(現存の施設は)まだまだ手を入れながら使っていくが、将来的に運動機能を移動させる方向性で考えている」と話す。

 ほかに氷川の杜の風格と調和する施設整備、舟遊池の水質改善やボートの復活、カフェ・レストランの整備などを盛り込んだ。公園の歴史を伝えるミュージアムの設置や「桜の杜」づくり、多様な活動に対応できるオープンスペースづくりなども提示した。

 県は、グランドデザインに対する県民や県内団体からの意見を22日まで募集している。詳細は県のホームページに掲載しているほか、同課と大宮公園事務所の窓口でも閲覧や配布を行っている。意見を踏まえ、来年1月の検討委員会で最終案をまとめる。

 問い合わせは、同課(電話048・830・5401)へ。

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