2018年10月29日(月)

貨物列車のヘッドマークや操車場を紹介 知られていない鉄道貨物の秘密展示 鉄道博物館で来年2月まで

東日本大震災や今年の西日本豪雨のう回輸送で使われた機関車のヘッドマークなど、鉄道貨物輸送について展示=さいたま市大宮区の鉄道博物館

 普段は知る機会の少ない鉄道貨物輸送についての企画展示「貨物ステーション〜カモツのヒ・ミ・ツ〜」が、さいたま市大宮区の鉄道博物館2階のスペシャルギャラリー1で始まった。来年2月24日まで。

 展示では「貨物」と「旅客」の違いなど、鉄道貨物輸送の特徴や、明治期から現代まで貨物輸送の歴史、その仕組みと「貨物駅」の仕事などについて紹介している。

 冒頭では災害と鉄道貨物輸送について紹介。

 2011年3月の東日本大震災では、太平洋沿岸が被災したほか、東北地方の道路が通行止めになった。東北本線や常磐線も不通区間があり、物流が途絶え、被災地に灯油やガソリンが送れない事態が発生した。

 これを打開するため、JR貨物は全国から機関車やタンク車を集め、普段は貨物列車が走らない区間も通る緊急輸送を実施。被災地の人々の命を支えた。

 入り口に展示されている、機関車の先頭に取り付けられる「ヘッドマーク」は11年3月、被災地へ向けた石油の緊急輸送の際に実際に使われた。

 「たちあがろう東北」と記されたマークは簡易なデザインに防水カバーのみで、洗練されていない1枚だからこそ、当時、鉄道貨物輸送に携わった人々の、一刻も早く被災地に支援物資を届けたいと願った熱い思いが感じられる。

 歴史紹介のコーナーでは、現在、三郷市で大型商業施設となっている「武蔵野操車場」や、さいたま新都心の「大宮操駅(大宮操車場)」の配線図、1984(昭和59)年で廃止となった大宮操車場の廃止直前の様子を収めた映像も公開されている。

 同館学芸員の葛西寅彦さんは「人々の生活を支え、身近でありながら、あまり知られていない鉄道貨物輸送を知ってほしい」と呼び掛けている。

 時間は午前10時〜午後6時、火曜定休。入館料一般1300円、小中高生600円、幼児300円。

 問い合わせは、同館(電話048・651・0088)へ。

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