2018年10月10日(水)

戸田恵梨香さん、大原櫻子さん出演 映画「あの日のオルガン」全国上映へ 蓮田の妙楽寺が舞台

(C) 2018 『あの日のオルガン』製作委員会

 第二次世界大戦末期、都内の保育園が蓮田市の妙楽寺(みょうらくじ)に集団疎開した実話を映画化した「あの日のオルガン」が来年2月から公開、全国で上映される。

 同大戦末期の1944年、都内で空襲が激しくなる中、品川の戸越保育所が園児を守るため、集団疎開を模索。受け入れ先となったのが、県内旧平野村(現蓮田市)の妙楽寺だった。保育士が、親から離れた53人の幼子と混乱の時代を生き抜く。

 映画では主演の戸田恵梨香さんと大原櫻子さん演じる保育士が妙楽寺を舞台に奮闘。オルガンの伴奏と子どもたちの歌声が響く。東京と蓮田の往来では、高崎線桶川駅が重要な役割を果たす。疎開を受け入れた地域の人々との交流も見どころの一つだ。

 キャスティングは疎開先の世話役に橋爪功さん、子どもの保護者役に林家正蔵さん、田畑智子さん、保育所所長役に田中直樹さん、主任に夏川結衣さんなど。若年から高齢層まで楽しめる多彩な顔触れ。

 原作は久保つぎこさんの「あの日のオルガン 疎開保育園物語」(朝日新聞出版)。実話を基にした童話に「けんちゃんとトシせんせい」(金の星社)がある。

 映画を企画した鳥居明夫さんは「子どもたちの健やかな成長が妨げられている今の時代だからこそ見てほしい。53人の命を守り抜いた保育士さんたちの苦労を伝える意義がある作品」と思いを寄せる。

 監督・脚本の平松恵美子さんは、山田洋次監督の助監督として活躍してきた。9月に行われた試写会では「たくさんの子どもが出てくる映画。子どもたちの笑顔を引き出し、泣き顔と向き合ってきた」と映画を振り返った。

 県内での上映は埼玉映画文化協会(さいたま市)が配給。蓮田市では同映画を支える市民の会が市内外での上映に向け、取り組んでいる。同協会の船橋一良さんは「映画を通じて、蓮田であった感動の史実を多くの県民に知ってほしい。子どもの命の大切さ、平和の尊さを学ぶことができる」と話している。

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