2018年9月14日(金)

<熊谷6人殺害>妻子を殺害された男性、県を提訴 「県警は危険認識するも注意喚起を怠った」6人に謝罪を

多くのパトカーが集まり騒然とする事件現場=2015年9月16日午後6時半ごろ、熊谷市石原

 熊谷市で2015年9月、小学生姉妹を含む男女6人が殺害された事件で、県警が不審者の逃走などを周辺住民に知らせることを怠ったために、被害を防ぐ手段を取れず妻と娘2人を殺害されたとして、遺族の男性(45)が14日、県を相手取り約6400万円の支払いを求めて国家賠償請求訴訟をさいたま地裁に起こした。男性は同日、さいたま市内で記者会見し、「県警が情報提供してくれれば助かったのではないか。亡くなった6人に謝罪して欲しい」と話した。

 訴状などによると、県警が同年9月14日に起きた殺人事件の参考人として、熊谷署から逃走中だった男を15日未明に全国に手配したことから、原告側は「男の犯行の可能性が高いと判断し、さらに事件が生じる危険を認識していた」と主張。殺人事件の発生や、男が逃走していることなどを14〜15日にかけて住民に知らせ、注意喚起しなかったのは、警察権の不行使で違法としている。

 事件は13日、熊谷市内で住居侵入事案を起こして任意同行されたペルー国籍のナカダ・ルデナ・バイロン・ジョナタン被告(33)=強盗殺人罪などで死刑判決、東京高裁に控訴=が熊谷署から逃走。翌14日、市内で夫婦が殺害される事件が発生。16日には男性の妻加藤美和子さん(41)と長女美咲さん(10)、次女春花さん(7)=年齢はいずれも当時=も殺害された。

 県警は「訴状を受け取っていないのでコメントは差し控える」としている。

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