2018年9月14日(金)

<旅するスマホ29>7月29日、日本に帰国 それぞれのその後 〜カイロから日本へ〜

一緒に歩いたビュングが帰国後にLINEで送ってくれたサンティアゴの写真
2か月間旅した全行程をMAPに落としてみた
約1か月で歩いた巡礼路 巡礼総距離/877.3km 総歩数/1,308,074歩
韓国トンヘからモスクワまでを6日間乗って移動したシベリア鉄道
モスクワから巡礼拠点のスペインまで
巡礼後にイベリア半島を南下〜最終地モロッコまで

 さいたま市のウェブ制作会社に勤務するヨウスケ(35)が、スマートフォンを頼りに、2カ月かけてユーラシア大陸を陸路で横断。徒歩で800kmの「スペインのサンティアゴ巡礼道フランス人の道」に挑戦し、最終目的地モロッコを目指します。ウェブディレクターならではの視点で、世界のIT状況や、現地の人々との交流をレポートしていきます。※連載は今回で最終回になります。

<旅するスマホ28>旅の終わりモロッコとお世話になったアプリ 〜マラケシュからカサブランカ〜

 カイロ国際空港での長い乗り換えの待ち時間に、タクシーでギザのピラミッドを往復してきた。

 そして最後のアクシデント。さあ日本に向けて出国だという荷物検査で、大切なお土産を廃棄させられてしまったのだった。カサブランカの空港で買った、“モロッコの黄金”と言われるアルガンオイルの小瓶。

 お世話になった人への唯一のお土産だったのに、「この瓶は危険。ここはエジプトだ」の一言で係員に目の前で捨てられた。

 7月29日の18時過ぎ成田空港に到着した。そして予定通り8月1日から出勤。日常が戻った。

 長い時間一緒に歩いたビュング(61)は、ニューヨークに戻った頃すぐにサンティアゴで撮ってくれた写真を送ってくれて、以来LINEでやりとりをしている。

 ビュングと一緒に“高齢化社会”について議論したスロバキアのフィリップ(21)からはFacebookメッセンジャーで帰国の連絡が入った。

 巡礼路の前半、Hey Buddy!と気さくに声を掛けてくれていたフェリーペはどうしているだろうか。Gmailでチャットするように話していたが、連絡が途絶えてしばらく経つ。ロサンゼルスで教師を辞めて、これからどうするのかは聞いていない。

 カナダ訛りのフランス語を気にしていたケベックのテリスタンは、Facebookで結婚を報告していた。彼女のタイムラインで、ピレネー越えで一緒だった韓国人女性のゴールも知ることもできた。話した回数や、再会が一番多かったオーストリアのハイディとは連絡先を交換していなかった。

 大陸に渡るフェリーで知り合った日本人2人とは連絡が取れている。退職を機にロシア旅行をしているNさんはカザフスタンから、世界一周バイク旅行のHさんはリトアニアから連絡があった。戻ったら3人でお酒を呑みたい。

 まだ連絡したいのに連絡できていない人もいる。エストニアでお世話になったマウエル夫妻、夜行列車で一緒だった音楽家のヴィクトール、シベリア鉄道で出会ったハバロフスクの医師クマールにも報告をしなければ。

 ラバトの旧市街でメールを交換したモロッコ人の元医師サフィとは、8月末に東京都内で再会した。千葉の大学を出てIT関連の仕事をしている息子スマイル(27)に会いに夫婦で来日したのだった。

 スマイルは、ロンドンに本社を置き28か国でグローバル人材を派遣する会社の日本支社で働いている。実は、先週、彼に会って、カタコトの英語と日本語交じりの打ち合わせをしてきた。WEB技術者の紹介も担当しているらしいから、これからビジネスでの付き合いが始まるかもしれない。

《筆者プロフィール》
ヨウスケ(35)/さいたま市内にあるウェブ制作会社勤務のウェブディレクター。 
クライアント企業は県内都内の中小企業から上場企業までさまざま。企業担当者とデザイナー、エンジニアを繋いでウェブサイト開設までの全工程を進行するのがおもな仕事。既婚者。趣味は歩くこと。

= 埼玉新聞WEB版 =

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