2018年3月29日(木)

県内最大級の病院・順天堂大学付属病院、着工1年以上延期 病院建物の延べ床面積増で環境アセス必要になり

 県内の医療提供体制を審議する県医療審議会は28日、順天堂大学(東京都文京区)がさいたま市緑、岩槻区にまたがる浦和美園地域に建設予定の医学部付属病院について、予定していた3月までの着工を延期する計画変更を了承した。

 同市の条例に基づく環境アセスメントを実施する必要性が生じたことなどが要因。県は「環境アセスには1年半から2年かかるとみられ、着工は少なくとも1年以上は遅れるのではないか」とみている。大学は2020年度中の開設を目指していたが、ずれ込む可能性が高まった。

 県によると、大学側は20日に整備計画変更申請書を提出。変更理由では土地の取得や予定地内を走る道路の廃道などの調整に時間を要したほか、病院建物の延べ床面積の増加に伴い、環境アセスの必要性が生じたことにより、着工に遅れたが出たという。

 病院建設の第1期工事では、さいたま市の条例で環境アセスの実施が必要となる5万平方メートルを超える延べ床面積5万3千平方メートルの病院を想定している。当初、着工を急ぐため工期を細かく分割して5万平方メートル以内に抑えるよう検討した。

 しかし大学側はゆとりのある建物空間の病院づくりを求め、医療機能に支障を来さないことを優先した結果、分割ではなく、一体的な整備に変更。5万平方メートルを超えたため、環境アセスの実施が必要になったという。

 大学側は建築スケジュールについて精査中としているが、今後は基本計画、設計を練り直しながら、環境アセスを実施する見通し。また、県と大学側で、整備を円滑に進めるための確認書を交わす予定という。

 三田一夫保健医療部参与は審議会で「誘致した以上、大学の整備スケジュールに基づき、しっかりと関係者間での調整・協議を行い、進行管理する立場は県にある。結果として整備スケジュール通りに進めることができず、おわび申し上げる」と陳謝した。

 順大の付属病院建設地は、埼玉高速鉄道(SR)浦和美園駅の北東約1キロの約7・3ヘクタール(3区画)。順大の計画では一般病床800床の病院のほか、大学院医学研究科や看護学部が設置される予定で県内でも最大級の病院になる。

 三田参与は取材に「800床を整備する計画は変わらない。できるだけ速やかに着工し、開設できるようにしたい」と述べた。

 さいたま市の担当課は「具体的なスケジュールが見えなかったのは残念」とした上で「県の誘致に協力し、実務者レベルで実行していく立場。今後も誠意を持って当たり、具体的スケジュールが出た時点で協力の内容も見えてくるのではないか」と話している。

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