2018年2月18日(日)

高3男子、マンション火災から小学生姉妹救う 騒ぐ姉妹の部屋で炎、消火し大火事も防ぐ 朝霞消防署が表彰

感謝状を贈られた遮那大樹さん(中央)。左は小玉清司校長、右は高野公夫教頭=16日、戸田市の戸田翔陽高校

 朝霞消防署(浅川光良署長)は、戸田市新曽にある県立戸田翔陽高校(小玉清司校長、生徒数649人)の夜間部3年、遮那大樹さん(18)に感謝状を贈った。マンション1階の隣家の火災を初期消火で消し止め、そこにいた小学生姉妹を助け出したことをたたえた。

 火災は昨年12月24日午後5時ごろ、朝霞市溝沼の住宅で起きた。その日は休日で、遮那さんは自宅でのんびりくつろいでいた。

 「隣で子どもたちが騒ぐ声がしたので、ベランダに出て隣を見たら白い煙が出ていた。何かを料理しているのかなと思った。でも気になって隣の様子を見に行こうと廊下に出た。そうしたら、ちょうど隣家の玄関ドアが開いて子どもたちが出てきたんです」

 「どうしたの」と聞くと、「火が出て燃えている。でも水で消した」と慌てた様子で言う。しかし遮那さんは水をかけて消えたようでも、また燃え出すことがよくあることを思い出した。

 「子どもたちに避難するように言って、火が出た室内へ行ってみた。すると、やはり燃え出していたので、近くにあった毛布をかぶせて火を消した。そうしている間に、集まった近所の人たちが119番通報をして、消防署も到着しました」

 感謝状は「火災や事故に際し避難誘導および、初期消火活動を実施した。その功績は誠に顕著であります」とした。遮那さんの行動がなければ大火事になり、子どもの命も危なかったという。

 小玉清司校長は「他人が困っているのを見ても動かないのが今の風潮なのに、ぱっと動けた。本校は『人財育成』を目指しており、遮那君は社会に貢献できる『人財』。学校としても誇らしい」と話す。

 遮那さんは「自分としては、隣へ行ってちょっと火を消しただけだったのに、表彰されてびっくりです」と話した。

 「遮那」姓は珍しく、全国で20軒ぐらいという。「詳しいことはよく分かりませんが、祖母によると、奈良の大仏様からいただいた名字だそうです」と遮那さん。

 小玉校長は「火災があったのはクリスマスイブ。仏教にゆかりの深い遮那さんが、サンタの役目を果たしたわけだね」と笑顔で話した。

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