2018年1月19日(金)

こんなにすごいとは…人気の三峯神社「白い氣守」求め大渋滞 経済効果の一方、苦情相次ぎ悩む関係者

白い氣守が特別頒布される1日以外も満車になり、渋滞が続くこともある市営駐車場=2日午後1時ごろ、秩父市三峰の三峯神社前

 お犬様(オオカミ)の御眷属(けんぞく)信仰で知られる秩父市三峰の三峯神社で、毎月1日のみ特別頒布される「白い氣守」が人気を集めている。今年は戌(いぬ)年だったこともあり、今月1日は大勢の参拝客でにぎわった。一方で、駐車場が満車になって渋滞も発生しており、関係者たちは頭を悩ませている。

 昨年12月31日、三峯神社前の市営駐車場。一昨年の大みそかは夕方に満車となったが、約300台の駐車スペースが午前中に埋まっていた。入庫を待つ渋滞が続き、翌日午前4時のピーク時には12キロまで継続。

 宇都宮市から訪れた会社員男性(30)は「初めて来たけど、こんなにすごいとは思わなかった」と驚いていた。

 白い氣守は白地の中央に金糸で「氣」の一文字が織り込まれ、桐の木箱入り。白は古くから太陽の色、神聖かつ純潔な色ともいわれており、けがれを忌む祭儀に用いる装束にも使われてきた。再生を意味し、新しいスタートの色でもあることから、同神社は月初めのみ、特別頒布している。

 頒布を開始したのは2013年7月。同年に元フィギュアスケート選手の浅田真央さんの姉舞さんがテレビ番組の取材で同神社を訪れ、「妹の分も」と手にしたことで、広く知られるように。

 人気は広がり、昨年7月1日午前9時半には渋滞が過去最長18キロまで延伸。旧三峰ロープウエーや表参道の入口がある大輪地区まで続き、苦情も相次いだ。

 これを受けて、県秩父地域振興センターの呼び掛けで、関係する28機関が集まり、二瀬ダムから同神社までの県道秩父多摩甲斐国立公園三峰線などの渋滞対策を検討する会議を翌月から開催。駐車場増設やパークアンドバスライドなどを分科会で検討してきた。

 パークアンドバスライドは付近に駐車場が少ないことなどから、実施困難と判断。駐車場増設は候補地を絞り、事業者調整をすることに。だが、同神社は国立公園の特別地域に位置し、ハードルは高い。

 頒布時間の前倒しをはじめ、仮設トイレの設置や警備員増員などの対策は講じているが、関係者らは「抜本的な渋滞解消は難しい」と口をそろえる。

 ただ、昨年の9月と10月のアンケート調査によると、参拝客は県外が約7割で、約半分がリピーター。渋滞は覚悟の上で、大部分が「また来たい」と語った。1日の駐車場入庫台数は約2千台で、地域への経済効果も少なくない。

 同神社権禰宜(ごんねぎ)の山中俊宣さん(38)は「大勢の参拝客が来てくれてうれしいが、渋滞で申し訳ない気持ちもある。地域と連携しながら一緒に考えていければ」と話していた。

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