2017年9月9日(土)

100年前の貴重な万華鏡が30点 中国・北京や上海の骨董店で収集、川口の博物館で展示

苦心して見つけた中国の万華鏡と大熊進一館長。中央の3本が100年物。両端と後ろの壁も全て中国製=川口市幸町の日本万華鏡博物館

 川口市幸町にある日本唯一の万華鏡の博物館「日本万華鏡博物館」で「日中交流1400年を記念・中国の万華鏡展」が開催されている。館長の大熊進一さん(67)が北京や上海の骨董(こっとう)店や観光地を回って集めてきた貴重な中国の万華鏡約30点が展示されている。

 今年は日中国交正常化から45年を迎えるが、「うちは1400年をうたう。日本書紀によると小野妹子が遣隋使として中国へ行ったのが607年ですからね。日中交流はそこから数えるべきです」と話す大熊さん。実際、中国を回って感じたのは悠久の歴史だった。

 中国の骨董店を探し回っが、店主に言われた「うちの店で扱っているのは500年以上たっているものだよ。100年程度では骨董品じゃない」という言葉にショックを受けたという。

 それでもやっと探し出した万華鏡約10本と、現在の中国の観光地で売られている物を展示している。清王朝が終わり、中華民国が成立した1912年ごろの万華鏡は大変貴重で、胴体には水墨画が描かれ、100年の歴史を感じさせる趣がある。

 2010年の上海万博の会場で買った万華鏡にはパンダや京劇の図柄が描かれている。

 大熊さんによると、スコットランドの物理学者デビット・ブリュースターが灯台の光の研究の傍ら、1816年にカレイドスコープ(万華鏡)を発明。3年後には大阪で「万華鏡を見た」という記録が残っている。

 この伝来の経緯で、大熊さんの頭の片隅に疑問符が浮かんでいる。

 「万華鏡は中国にもたどり着いていたはずなのに、日本で親しまれたような感じが中国には見受けられない。これは謎です」。北京や上海など、現代の観光地で土産物として売られるようになったのはこの10年ほど前からという。

 隋側の記録によると、日本からの遣隋使は600年にも来ているとされる。「でも、その時は思うような成果が出ず、わが国お得意の『なかったことにしよう』にしてしまったのでは」と話す大熊さん。遣隋使はともかく、万華鏡の謎はいつか解き明かされることを願っている。

 展示は26日まで。同館の見学は見るコースが千円、作るコースは3千円前後。問い合わせは、同館(電話048・255・2422)へ。

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