2017年7月11日(火)

<東松山少年事件>被害少年と交際女性、納得できず…時止まったまま

「この先もずっと翼のことを忘れることはない」と話す女性=11日午後、さいたま市浦和区

 東松山市の都幾川河川敷で井上翼さんの遺体が見つかった事件で、傷害致死の罪に問われた無職少年に下された懲役6年以上9年以下の不定期刑の判決。「なぜ、翼の命を奪うほど暴行を加えたのか」。裁判を傍聴してきた友人らは判決を終えても、その答えを見いだせずにいる。

 小学校からの幼なじみの男性(18)は「どうしてそこまで暴力をしたのか、疑問は全く晴れない」と語る。公判では、少年院送致された別の少年の証言と18歳少年の供述に食い違いが見られ、「心から反省しているとは思えない。少年という理由で不定期刑になるのは納得できない」と話した。

 「なぜけいれんしている翼を放置できるのか。人としてあり得ない」。当時、井上さんと交際していた女性(17)は判決後、疑問をぶつけた。裁判では少年の成育歴が明らかになったが、「それを理由にするのは違う。善悪の判断ぐらいつくはず」と話した。

 女性は現在も月命日に現場となった河川敷を訪れる。そこには「平穏な日常」が流れているというが、「私にとってあの場所は時間が止まったまま。ものすごくつらい場所」。少年に対し、女性は「人の命を奪った十字架を背負って生きていってほしい」と静かに語った。

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