2017年5月12日(金)

熊谷シンボルの大温度計廃止に市民ら“待った” 存続決定、新装へ

11日午後2時時点の熊谷の気温「28・3度」を示す大温度計=11日午後2時10分ごろ、熊谷市仲町

 熊谷市仲町の八木橋百貨店に11日、熊谷の夏のシンボルとなってきた大温度計が設置された。

 市が「あついぞ!熊谷」の冠エントリー事業を終えたため、同キャッチフレーズは今年で見納め。大温度計を廃止する方針だったが、市民からの要望を受け、来年以降も設置することから、八木橋が新デザインの決定方法を検討している。

 縦4メートル、横65センチのアルミ製の大温度計には、気温45度までの目盛りとともに、「あついぞ!熊谷」の文字と、太陽がうちわであおいでいるシンボルキャラクター「あつべえ」が描かれている。

 まちおこしを念頭にして、八木橋と地元商店街が2007年に共同で製作。設置1年目の07年8月16日には、熊谷で当時の国内最高気温となる40・9度を観測し、大温度計は多数のメディアに紹介された。

 大温度計の製作は、市が05年度から始めていた「あついぞ!熊谷」事業がきっかけ。

 人の気持ちの「熱さ」などとかけた事業は、同年に妻沼町、大里町と合併した新熊谷市の一体感を醸成しようと、市内各地の行事や活動などを募ってポスターに一堂に掲載し、熊谷の魅力を発信。当初は認定団体に補助金を支給した。

 市の「あついぞ!熊谷」を冠にしたエントリー事業は15年度を最後に終了。市企画課は「事業開始から10年が経過し、地域活性化と熊谷の認知度向上という当初の目的を達成した」と説明する。

 市は08年度から本格的に熱中症予防事業を始めるなど、「あつさ」をキーワードにした取り組みの重点は暑さ対策へ移行した。

 同課は「『あついぞ!熊谷』のフレーズや『あつべえ』のイラストを民間に活用してほしい」としているが、事業終了の動きを受け、八木橋は今年限りで大温度計の設置を終えるつもりだった。

 だが、大温度計廃止の意向を知った市民から、「熊谷のシンボルだから辞めないで」などの声が八木橋に寄せられ、存続を決断。大温度計考案者の一人で八木橋の宮地豊販売促進部長(55)は「熊谷の認知度をこの温度計によって全国に広めたと自負している」と語る。

 八木橋の常連という熊谷市の小西和子さん(77)は「温度計は今年で最後と聞いていたが、続くということで良かった。熊谷の風物詩だから、なくなると寂しい」と話した。

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