2017年4月26日(水)

けもフレ&東武動物公園コラボ企画にファン続々 人気飼育員がガイド

コツメカワウソの展示場に設置されたキャラクターパネルと、飼育担当の工藤あかねさん=宮代町須賀の東武動物公園(東武動物公園提供)
飼育員による動物ガイドに集まる、けものフレンズのファンら=22日(東武動物公園提供)

 動物園って、たーのしー!―。今年1月〜3月にテレビ放映されたアニメ「けものフレンズ」のキャラクターのモデルとなった動物に会いに行こうと、動物園を訪れるファンが増えている。作中の動物解説コーナーに6回登場する宮代町須賀の東武動物公園も巡礼スポットとなり、音声出演した飼育員はファンの間で有名人に。同園では6月25日まで、けものフレンズとのコラボイベントを開催中。発売した関連グッズは即日完売する人気ぶりで、新企画も検討している。

■注目うれしい

 けものフレンズは、ジャパリパークと呼ばれる巨大動物園を舞台に、主人公の「かばん」と、人間に変身した動物「アニマルガール」たちとの交流を描いた冒険物語。かわいらしいキャラクターと謎の多い舞台設定で話題を呼んだ。

 作中にはキャラクターのモデルとなった動物の解説コーナーが全12話の中に21回挿入されている。実在する動物園の飼育員らが音声で動物の生態や特徴を説明。東武動物公園は、コツメカワウソ、アメリカビーバー、ライオン、ワシミミズク、アミメキリン、ヒグマの6回を担当し、登場回数が最も多い。

 「担当している動物が注目されるのはうれしいですね」。第2話でコツメカワウソを解説した「くどうおねえさん」こと工藤あかねさん(26)は目を細める。放映回数を重ねるごとに来園するファンが増加。工藤さん自身も餌やり中に声を掛けられたり、写真を撮られたりすることもあり、「うれしいような、恥ずかしいような…」と照れ笑い。

 作中でコツメカワウソが口にする「わーい」「たーのしー」というせりふはSNSで拡散され、作品の知名度を押し上げた。ちょこちょこ動き回る姿は同園でも人気を集めており、工藤さんは「これから暖かくなって活発になる時期。床に体を擦り付けたり、かわいらしく鳴いたり、コミカルな仕草を楽しんでもらえたら」と話す。

■比較を楽しむ

 けものフレンズの世界を通じて動物の魅力を感じてもらおうと、同園は「とうぶフレンズに会いに行くのだ!」と題してコラボイベントを開催している。作中に登場した28体のキャラクターパネルを展示場と周辺に設置。アライグマ役の声優小野早稀さんによる約1分間の園内放送も流している。

 初日の22日は約700人のファンが来園し、開園前から列を作った。同園の動物とキャラクターがデザインされた缶バッジ6種類(1個300円)は、販売開始から1時間半で約3600個が完売。工藤さんら動物解説コーナーに音声出演した「おにいさん、おねえさん」による動物ガイドも盛況だった。

 「若い男性を中心に大勢のファンが動物に会いに来てくれた。アニメの人気は知っていたが、ここまでとは。予想以上の反響に驚いている」と同園。好評を受けて缶バッジを再入荷するほか、新グッズの開発や追加のコラボイベントも企画しているという。

 アニメと観光に詳しい北海道大学観光学高等研究センターの山村高淑教授は「けものフレンズは動物の習性や特徴をうまく表現している。ファンは動物園を訪れ、キャラクターとモデルになった動物の比較を楽しんでいる」と指摘。アニメに登場する場所を実際に訪れて追体験する聖地巡礼の形に「新たな可能性を広げた」とし、そうしたファンの来園が「動物園にとってもマーケットの開拓につながるのでは」と期待を寄せた。

 東武動物公園の営業時間は午前9時半〜午後5時(土曜、日曜は午後5時半)。問い合わせは、同園(電話0480・93・1200)へ。

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