2015年7月23日(木)

生活保護訴訟「消費実態を無視」 受給者ら悲痛な思い

口頭弁論後、厳しい生活実態を語る原告ら=22日午後、さいたま市浦和区の埼佛会館

 生活保護費の基準額が引き下げられたのは憲法が保障する「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」を侵害するとして、県内に住む生活保護受給者25人が国と県、さいたま市など7市を相手取り、引き下げ処分取り下げなどを求めた訴訟の第3回口頭弁論が22日、さいたま地裁(志田原信三裁判長)で行われた。

 生活保護基準額は、2013年8月から3回にわたり、平均6・5%、最大で10%の引き下げが行われた。この日行われた口頭弁論で原告の代理人弁護士は、国が基準額を引き下げた根拠に対して、準備書面を提出。「恣意(しい)的で極めて不合理。生活保護受給世帯の消費実態を無視している」と主張した。国や自治体は争う姿勢を見せており、原告側の主張がそろい次第、反論するとみられる。

 口頭弁論後に行われた会見には、原告や弁護士、支援者らが参加。精神障害を抱えるさいたま市見沼区の40代女性は「削れるものはもう何もない。5日間食べないでガムで空腹を抑えることも。人の物を取りたくなるほど追い込まれている」と切実な思いを語った。

 代理人の中山福二弁護士は「健康で文化的な生活とは、個々人の生活実態に照らして問われるべき。原告の生活は非常に厳しい生活を強いられており、今後は裁判で実態を詳細に示していく」としている。

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