高校共学化・福島からの報告
「男子校の方が上」
競合生まれ女子校苦戦

 男女共学化を進めた成果を、福島県教委は「学習、生徒会、部活動など学校生活全般が活性化し進路実績が向上した」と評価する。郡山東高校=旧女子校=では四年生大学を目指す生徒が倍近くに増えたという。

 担当の小森新一郎主幹は、「(男子校の)蛮カラは時代を演じきった。今の男の子に求めるのは無理。女子校も共学化すると特有のルーズさが減って品性が出る。もともと文化祭では男子校は女子を、女子校は男子を呼びたがるでしょう。両方が一緒にいるのは自然でちっともおかしくない。いいですよ、共学化は」

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 とはいえ、すべて丸く収まっているわけではない。

 二年前同時に共学化した県立安積(あさか)高校と同安積黎明=旧安積女子=高校。別学時代は男子、女子と住み分け、ともに郡山市周辺地区のトップ校として歩んできたが、共学化で競合状態が生まれ、受験レベルで格差ができつつある。

 地元の進学塾「IE一ツ橋学院」は「別学の頃はほとんど差がなかったが、共学化で優秀な女子は安積を目指すようになった」と見る。実際、安積高校に入学した女子生徒は「中学校の進路指導で安積の方がこれからレベルが上がるといわれた」と話す。安積高教諭も「成績で(今までの)下三分の一がいなくなった」と感じている。

 差が生まれた要因として、同塾は校風の違いを挙げる。「質実剛健」が教育方針の安積は自由・自主自立、「恕(じょ、思いやり)」の安積黎明は丁寧な指導が売り。「自分で学ぶ自信がある生徒は安曇黎明に息苦しさを感じる」と分析する。

 旧女子校の苦戦はこの地区に限ったことではない。ある学校関係者は、「女子のトップは男子のトップにかなわないんだ、と地域が潜在的に認識してきたことの表れ。来春共学化する福島=男子校=と福島女子の間でも同じことが起こるのでは」と話す。性の違いで能力を推し量ろうとする社会の根強い固定観念が、共学化で顕在化した。

 安積は「女子だからといって特別扱いはしない。それでもよければ来てください、と中学校の学校説明会で話している」と強気だ。

 一方、安積黎明も手をこまぬいてはいない。秋山芳廣教頭は「生徒は国立大学志望で入学してくる。よりきめ細かく指導し、大学進学実績で結果を出してPRしたい」と意気込む。

 序列は生まれたが、それでも「共学化してよかった」と前出の塾。「自分で勉強するか指導してもらうか、自分にあった校風を選んだ子の方が伸びると思う。性別で分けられたら選べない」

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