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ヤミ金融被害 「夜明けの会」の救済活動から
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5.すべて失わずに済んだ
自己破産で生活取り戻す |
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県南地区で代理店を自営していた女性(四一)は三年ほど前、経営難から従業員に支払う給料にも困っていた。そんなとき、貸金業者のダイレクトメールに目が止まった。「すぐに返せる」と借りた五万円に十日で三万円の利息が付き、その八万円を返すために別業社から金を借りた。返済額は、あっという間にヤミ金十二社に七十万円、消費者金融五社に約二百六十万円にも及んだ。 昨年一月、父親の知り合いの弁護士に頼んで債務処理を済ませたが、あまりの額の大きさがすべてを告白することをためらわせた。「たった一件隠したぐらいじゃ、大して額は変わらなかったのに」。第二の闇の始まりだった。 一件が三件に増え、半年後には七十数件、十二万円が約百五十万円にふくらんだ。再び返済のための借金を繰り返す日々。勤め先にも業者から電話が入り、同僚の不審がる視線にも耐えられず、派遣事務員、テレホンアポインターなど、職を転々とした。 携帯電話には、見ず知らずの業者から融資を勧める連絡が頻繁には入り、一晩かけて充電した携帯電話が、翌日の夕方には電池切れで使えなくなった。しかし次第に、その電話を待つようになっていた。 昨年六月、死に場所を探してさまよい歩いた。「もう会えないかもしれないから」。最後の電話相手に選んだ親友夫婦が、女性のただならぬ雰囲気を感じたのか、身内に借金苦が理由の自殺者がいたことを明かし、「夜明けの会」を訪ねるよう勧めてくれた。二ヶ月後には自己破産。やっと平穏な日々を取り戻した。 父親の経営する会社の二階で、父と兄一家の七人で暮らしていたが昨年末、兄一家が家を出た。「ヤミ金と関わるような妹と暮らすのは、子どもの教育によくない」。面と向かって告げられた家を出る理由に、返す言葉はなかった。 新年から温泉旅館の仲居として働く予定だったが、年老いた父親を一人残して家を離れられない。「父と二人で暮らせる仕事を探したい。親孝行します」。すべてを失わずに済んだ喜びを、かみ締めて生きていくつもりだ。 (ヤミ金被害などの相談は「夜明けの会」専用電話048-774-2862) (2003年1月19日掲載) |
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