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知事選候補者討論会 |
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十四日告示、三十一日投開票で実施される県知事選で埼玉新聞社などは八日、主な立候補予定者に出席いただき「わたしならこうする埼玉県」と題した公開討論会をさいたま市の埼玉会館で実施した。 出席は五十音順に衆院議員の上田清司氏(55)、前全国知事会事務総長の島津昭氏(60)、前さいたま市議の杉崎智介氏(40)、前県議の高原美佐子氏(56)、参院議員の浜田卓二郎氏(61)、前内閣府男女共同参画局長の坂東真理子氏(57)の六人。地方主権、 土屋県政の評価、新しい埼玉の創造、経済振興などと官僚問題について語っていただいた。司会は埼玉新聞政経部長の原田勤が務めた。 原田 私たちの新聞は今回の知事選のタイトルカットを「転機」としました。国政が大きく変わってきています。地方自治体の在り方も大きく変わってきています。今日はこれからの埼玉県政をつくっていくために、転機にふさわしい発言を期待したい、またそれが皆さんの選択の参考になれば、と思っています。 原田 最初のテーマは「地方主権」です。金、物、人が東京に集中していますが、地方自治体が行政を進めていくために、さまざまな模索が進んでいます。市町村合併にも触れていただき、地方主権の在り方について発言していただきたいと思います。 上田 県の役割は本当はないんだ、市町村に権限をほとんど渡していく、そういう仕組みを県がリーダーシップを取っていくべきだ。私は最終的には県はいらないと思っています。一方で、県が産業政策や雇用政策をやるといっても限界がある。だったら道州制、都道府県連合という大きな枠組みをつくり、連合体でしっかりやって、市町村では教育や福祉などの現場をやっていくという展望を持っています。 島津 真の分権を進めるという意味で、住民生活に身近なサービスを提供する市町村に力をつけなくてはいけない。中心的、機関的な仕事を計画的に進める、市町村と県の分担を見直し、市町村中心に県を再構築していく視点だと思います。もうひとつ大事な視点は、市町村が仕事ができるだけの財政的な基盤を整備しなければなりません。県、市町村が自立し、自己決定、自己責任でできる税財源の基盤を確保することが今後の最大の課題になってくると思います。 杉崎 都市部には県は不要だという感覚はありますが、郊外に行くと難題が多い。財政的な問題や、若い人がどんどん外に出てしまって産業の後継者がいない、こういうことは県がパートナーとして市町村とともに自立を図っていかなければならない。そのためにも県の存在は重大な問題です。また合併の問題は、今は財政が厳しいから合併してしまえ、ですが、十年後はどうするか。将来を見据え自立していけるのか、ということを考えていかなければならないのでは。だから合併しない方法もあるだろう、それは県がパートナーとしてどうすれば自立していけるか考えていく必要があると思います。 高原 地方分権と言いながら政府がやろうとしていることは、地方交付税や補助金の切り捨て、市町村合併の強引な押し付けです。合併の押し付けには絶対反対です。もうひとつは農業を含めた地域産業の振興です。県民の暮らしの基盤をしっかりさせるということです。県は99・2%が中小企業です。中小企業、農業、林業、自立的な素晴らしい力を持っています。そこに光を当てるならいろいろな可能性が生まれてきます。 浜田 政治・行政の現場は地方自治体なんですね。地方行政というのは政治・行政をうまく、国民のためにできるだけ安い税金と保険でやるために、当たり前の話だと思っています。国のやり方が過剰介入だったり、あるいは地方の本当の行政を阻害するものであったらこれはもう訴訟も辞さないくらいに、中央の権限についてやり合おうと思っています。そのためには受け皿をしっかりしなくてはいけません。地方自治体の合併というのは、好きだからやる、嫌いだからしないというのではなく、きちんとした経営体、効率のいい行政サービスを提供できる受け皿、それを急いで作らなくてはいけないと思っています。県の段階ももっと大きくしていって良いと思ってますよ。公共事業を地方でやらせろと、二重、三重の手間はいらない、という路線をしっかり打ち出していかなくちゃいけないと思っています。 坂東 今までは中央集権、中央にすべての情報網が、金も権限も新しいアイデアも、中央にあってそれが地方に下っていく、という考え方だったと思うのですけど、地方自治体が、市、町、村が最前線なのだ。最前線で戦っていくんだ。教育あるいは福祉、水の問題、ごみ処理の問題、全部市町村が主役となって戦っていきます。それを県はサポーターとして応援をする。県は必要最小限の県民、市民の生活は保証しなくてはいけないが、それ以外のプラスの部分はどんどんやりなさいと、新しいアイデアで一緒にやってみようじゃないか、と。合併についても、まず市町村当事者が、自分の問題として考えていただく、悩んでいただく、その上で選択をする。誰かが決める、誰かが選択をしたのに乗っかって行くという形ではなしに、市民、市町村の方たちがどっちが良いだろう、と。二十一世紀の自分たちの住む街はどうあってほしいかを、県が支えていくということを考えています。 原田 上田さん、県をなくすという主張をしながら、なぜ知事選に出るのですか 上田 県の役割をどんどん減らしていって、市町村を活性化させる使命、そして将来的には道州制という枠組みで、国の権限を道州制に移すという私の使命があります。 原田 浜田さんもそういうことでは。 浜田 今、三段階行政なんです。極論すれば民間が三日でやるところを役所は一カ月かける。いろんな無駄があると思います。地方がのんびりしている暇はないんですよ。国と地方の役割分担に切り込まないと、この国はしっかりとした国家にならない、地方自治体にならない。それを埼玉方式として打ち出していこうというのが、決意です。 原田 島津さん、埼玉県をむしろ分割したくらいの方がいいんだ、とおっしゃって、ますがどうですか。 島津 仕事をするためには行政を徹底的にスリム化して県政の見直しをしていかなければいけない。それは当然の前提として、それとともに県民の命と暮らしを守っていくことを責務として、これからいよいよ高まっていくと思っています。 杉崎 水源を持っている地域がどんどん過疎化して、財政が苦しくなっている。首都圏連合なんかを組むと、ますますこういう地域は悲惨になるわけです。分割など考えず、今の県をどう運営するか考えるべきだと思いますね。 高原 県民が主人公の立場から合併問題は県民の意思によって決める、市町村問題についても住民が主人公になってやるということですから、押し付けにも反対です。自治体らしい自治体をつくり、その自治体の一人ひとりの知恵を生かしていく、そういう立場です。 坂東 市町村が主体になって住民に直結したサービス、福祉、教育、文化、国際交流いろいろな仕事がありますけれど、必要最低限サポートする県の役割はまだまだ大きいと思います。その中で県だけで解決しないような広域的課題は、その課題ごとに首都圏連合のような形で連携すればいいことであって、首都圏連合というのは、逆転の発想ではないかなと考えます。 原田 十一年間の土屋県政、政治家土屋知事とその実績についてどういう見解をお持ちなのか、お願いします 島津 全国知事会の事務総長という立場で、会長が土屋前知事だったわけですが、その会長としての土屋前知事はリーダーシップや会議運営の気配りなんかで非常に優れた方だなあ、と敬服しておりました。突然の辞任と政治とお金の問題について大きな衝撃を受け、自分の身辺の問題、政治とお金の問題は自らルールをつくって、これをすべて透明な情報公開をしていかなければならないという考えを持っております。土屋県政の「彩のくにづくり」は、県民のイメージづくりに役立った、良いソフトな仕事だったんじゃないかな、と。原点から県政を見直し改革を進めていくことが大事で、私のスローガンとして県政一新を掲げたいと思っております。 杉崎 しがらみだらけの行政だったな、と感じています。具体的には三兆円の借金ですね。それから特定の業界の特定のグループが政治に依存している、そんな悪い習慣を畑県政の時代から引き継いでいる。それから、さまざまな地域間格差を広げたということですね。土屋さんになりますと知事が裸の王様だったんじゃないかと思います。 高原 二十年間続いた革新県政の基本は、人間尊重、福祉優先、緑と清流の豊かな埼玉だったわけです。しかし土屋さんになって、これが劇的に転換されました。大型豪華を競う開発を最優先、一番大事な人間優先が後回しになったわけです。スーパーアリーナや県営サッカー場のような豪華施設に莫大(ばくだい)な税金をつぎ込む一方で、高齢者には敬老祝い費を八十歳から支給していたのが、これが今では百歳以上になっています。そういう意味では冷たい県政でした。今回の事件はあってはならないこと。県政を本当に県民が主人公、県民こそ財産、こういう県政に変えるチャンスです。 浜田 会合で一緒になった時に「ダサイタマではなくて、彩り豊かな彩の国に変えよう」その熱意は評価する、と申し上げてきました。でも残念ながら裸の王様になってしまった。取り巻きの方々が知事に意見を言わなくなった、議会も、おべっか競争みたいな雰囲気を感じてました。知事部局だけじゃなくて、現場に職員が入って、もっと県民に接したところで、生きた行政にしていきたい。そう土屋県政をとらえ、直していこうと思っております。 坂東 土屋前知事は本当に強力な政治家で、リーダーでした。それによる功罪はどちらも大きい、と考えております。私自身、三年間副知事の間は、是々非々。例えば大規模なものを建てる場合、その後のメンテナンスはどうするんですか、ということを言いました。ですから私は三年間で県を去らなくてはいけませんでした。県職員を見てきて、知事の顔色を見ながら仕事をする人が昇進をしていく。これでは県民のための行政はできないのではないかな、と痛感しました。土屋前知事の良いところ、悪いところ、それを一番身近に見てきた私だからこそ、オープンで公平な風通しの良い県をつくりたいと思いました。 上田 中小企業融資の制度拡大など、見るべきものもあったと思っております。ただ政治家は結果責任も問われております。累積債務が二兆八千億、これは八年間で二倍になってますし、調整基金も二千億あったのが三百億少しになってます。埼玉高速鉄道を例に取れば、PRが足りないとかそういうことを言っていますが、価格競争で負けているんですね。東川口から東京まで行く時に、JRだったら四百円、高速鉄道なら六百五十円。誰が乗るか。こういうことについて何も考えない人たちが経営者の席に座っている。経営者としての意識がない、無難に過ぎて退職金をもらえば済む、こういう仕組みを知事として許していることに政治家としてのリーダーシップが基本的になかったと言わざるを得ないと言えます。 原田 自分が知事になった時に裸の王様にならないために何をするのでしょうか 島津 議会との緊張関係、政策決定プロセスを透明化していくことがどうしても必要ではないでしょうか。執行部としては議会とけん制し合う、組織内部においても、政策決定プロセスを透明にしておけば、誰がどういう意思決定をしたのか分かるわけですから、県民からその批判を受けることもできる。 杉崎 この質問にまともに答える方は県の実態を分かってない、今、県は財政上、事実上の破たんをしているわけです。裸の王様になっている余裕なんてないわけですよ。しくじったら県民から石をぶつけられるくらいの覚悟で、よほどの政策を具体的に練って知事におなりにならないと。 高原 これまでの大型開発優先の税金の使い方から生活密着型、福祉優先の税金の使い方に切り替える、こういう政治をやっていきます。そして最後の一円まで徹底情報公開することです。 浜田 長くやらないことですよ。畑さんも素晴らしい人だと思ったけれど三期目で駄目になりました。土屋さんも二期、三期とだんだん裸の王様になってしまった。だから再選を考えてやらない、それが最大のことだと思いますよ。そして具体的に何をするかというメニューをスケジュール付きで、作ってます。これをすぐ始めて四年間で勝負をつけようと思ってます。率直に物を言える雰囲気、態勢づくりを県庁の中、そして何より議会は率直な批判者でなくてはならない。そういう緊張関係、素直に物言える態勢、しかも長くやらない。それが極意だと思っております。 坂東 絶対的な権力は絶対的に腐敗する、というのが真理です。だから絶対的な権力者にならないことが大前提です。私はやはり県民だと思います。県民が政治に関心を持って、見続けていく。今、議会では自民党が三分の二以上を占めております。知事選で県民が自分の意見で自分が選びたいと思っている人を選び、どういう政治をするのか、自分の目で見る、それによって県政は変わると思います。 上田 やはり公開と評価、ということだと思います。どんなに公開してもそれを評価するシステムがないと、執行者に十分に反省する時間を与えたりしませんから、まず評価システムを客観的にできるようにきっちりと導入していきます。 原田 どのような埼玉県をつくっていこうとお考えですか。具体的な構想を示してください。 杉崎 出馬に当たりまして示したのが「明るい家族の絆(きずな)」です。稼働率の低い施設は売却するなどして、埼玉県庁を小さな行政にする。地域活動、環境修復事業、地域ITネットワーク。そうしたものをNPOに分配する。NPOで働いて暮らせるように、埼玉県生活コスト革命を興していく。このような施策で人口の流入が期待できる。埼玉県は景気が回復します。十年間で三兆円の借金を返済できます。 高原 憲法を暮らしに生かす。この原点こそ七百万県民の期待に応えるものと考えています。第一は土屋ファミリー疑惑の徹底解明を通じて、県民に開かれた県政をつくっていくこと。行政自身が県民に説明しなければならないことがたくさん残っています。第二に子どもとお年寄りを大切にする埼玉を実現させたい。乳幼児医療費の無料化、少人数学級の実現など、「子どもを育てるなら埼玉県」といわれるようなシステムをつくってまいります。 浜田 埼玉県を、ここで暮らしたいという県にしたい。ここで憩いたい、誇れる特色のある県にしたい。まとめて「生活“たい”県・埼玉」というキャッチフレーズを作りました。女性が働きやすい埼玉。無認可保育所を県がバックアップしてあげれば、もっと長い時間の保育が可能なんじゃないか。あるいは県が委託している仕事をお年寄りにお願いする。このきっかけを作るのがNPOです。埼玉県は自然に恵まれている。単に保全するだけではなく、生かしていく。中小企業の問題については「埼玉ファンド」を用意します。 坂東 高齢者も若い人も、男性も女性も、誰もが生き生きと個性や能力を発揮できるさわやか埼玉をつくりたいと思っています。具体的には三つの「NO」。箱ものNO、しがらみNO、押し付けNO。七つの「GO」。経済活力GO、次世代育成GO、安心・安全GO、小さな県庁GO、県民力GO、環境立県GO、情報公開GO。例えば次世代育成については、待機児童をゼロにします。特に男性も子育てと仕事を両立できるように職場を変えることが必要です。 上田 しがらみ一掃、人心一新がテーマです。政治家には哲学があり、政策があり、手法がないといけません。キーワードに「安心と安全」と考えている。例えば歩行者や自転車により楽しんでもらえる道路など、基本的には県庁に限らず行政はサービス産業です。日本一の安心安全立県、日本一の子育て教育医療福祉立県、日本一の中小企業支援立県、日本一の環境立県、日本一のNPO立県宣言と言っています。公開と評価をきちっとする、その上でスピード感ある行政のために、時間の制限をきちっとやっていくことが必要と考えています。 島津 改革の視点は、普通の県民の視点、働く県民の視点で改革をしなければいけないと思っています。私自身、川越の郊外に住み、東京で働き、埼玉に税金を納めるという普通の県民であります。新住民と古くからの住民で、新しいふるさとを作るという視点で取り組んでいかないといけません。キーワードは三つございます。「オープン埼玉」。県庁に男女を問わず民間から副知事をもってきたいと思います。二番目に「安心埼玉」。“治安過疎”を解消するために、交番を五割増やす必要があります。三つ目は分権埼玉。不交付団体を増やすために、税財源制度を改革するために市町村とスクラムを組んで戦っていくことを目標とします。 原田 経済振興のために、県独自の施策としてどんなことを考えていますか。 高原 アリーナの建設も中央ゼネコンの仕事で、下請けすら県内企業に回って来なかった。地域産業の振興こそ、県政運営の根本の課題として位置付ける必要があります。私は県議時代に、中小企業振興基本条例を提案しました。この条例は県内中小企業を経済の主役と位置付けました。財政措置も含め、市町村と相談し、新都心開発、市場の拡大、技術者の養成などに取り組むことになっています。これを具体的にするのが知事の仕事です。貸し渋り、貸しはがしの防止条例をつくって、中小企業を守りたいと思っています。本庄拠点地域の開発については見直しを考えています。 浜田 工業団地が空き地だらけなんですよ。立地してもらう企業を探さなければならない。もう一つは、埼玉ならではの税金を生み出す新しいプロジェクトをやっていくこと。そして事業本位で人的担保、物的担保がなくても、中小企業の経営存続ために必要な資金を出していけるファンドを創設したい。それは官がやってはいけない。民間の力を掘り起こし、ファンド経営をやらせてみたい。 坂東 県民の工夫を生かしたい。教育などいろいろな仕事を民間に任せる。経営マインドを持った民間の人たちに生活関連のサービスを興していただく。民間の活力を伸ばすのが第一です。リユース、リニューアルして風格のある街づくりを進めるなどのお金の使い方をしないといけないと思います。県内三百足らずのNPOを三倍、五倍に増やすことが、経済を活性化させると思います。 上田 知事直轄の経済振興プロジェクトチームをつくらないといけない。三年間ぐらいで振興策を集中的に組み立てる。例えば新規創業でリスクが出てくる、そのリスクを県が持つ。またつぶさない、雇用を守る姿勢が大切です。金利の借り換えなどについても、低い金利で利用できるようにする。公共事業は選択と集中。ただ県道二十本を毎年五キロずつ工事していってもどこも完成しない。経済効果を考えて集中的に工事を進めたい。 島津 埼玉県は農業、工業、商業のバランスが取れた産業構造であり、農工商を組み合わせた形で進めていくことが、埼玉県独自の政策として重要なことと思ってます。一つは本庄早稲田大学、埼玉大学を中核として、県内の産業、技術改革の拠点作りを進めていくべきではないでしょうか。第二点は、埼玉県にはベンチャー、起業が少ない。今の支援スキームを大きくし、資金を提供し起業を進めます。若者でもベンチャー企業が経営できるスキームをつくって提供していく。最後に若者の就業の場所がないということ。フリーターが増えていることに真剣に取り組まないといけない。行政だけではなかなかできないかもしれない。市町村、NPOと連携して、若者のニーズに合わせた就業の場所をつくる。あるいは支援するシステムを考えていきたい。 杉崎 私の政策では埼玉に住みたい人が集まる。例えば埼玉の人口が急激に5%増えれば、確実に埼玉の景気は浮上する。また埼玉県にも財務諸表を導入しないといけない。知事、副知事といった特別職の給料は財政内容で決める。今の状況では特別職は給料二割カット。ここから始めたい。 原田 上田さん、この選挙を官僚の戦いにしては駄目だと、おっしゃって出馬を決意されたようですが、なぜ官僚は駄目なのですか 上田 私は官僚のみなさんがトップに座ってらっしゃる特殊法人や公益法人の問題を国政の場で、調査をしてまいりました。埼玉県の赤字が累積で二・八兆円で、年金資金運用基金の累積損失六兆円も誰か責任取りましたか。 原田 要するに官僚は責任と取らないということですね。島津さん、いかがでしょう。 島津 上田さん、そのことについてじっくり一時間ぐらい論争したいと思っています。公務員組織のトップに誰がなるかというときに、政治家がなるべきか、官僚がなるべきでないのか、などという議論は、選挙される立場としてするべきでないと思います。そういうことは県民が判断することです。従って、官僚性悪説とこの選挙は結びつかない。県民が正しい選択をすることを待つべきだと思っています。 原田 かつて官僚だった浜田さん、どうですか。 浜田 私自身、たった十二年しか官僚やらなかったけれど、脱・官僚には二十年以上かかりましたよ。見方が全然違います。島津さんや坂東さんには悪いけど、地を這(は)うような思いをしてね、いったい市民が、中小企業がどういう思いで役所と向き合っているか、というのを肌で感じるのは大変なことですよね。役所を変える、ということは役人を変える、ということです。既得権を外す、ということ。それは申し訳ないけど、骨の髄まで官僚の人にはできませんよ。私は脱・官僚に二十年かかった。これが私の正直な意見です。 原田 これから脱・官僚を始められる坂東さん、いかがですか。 坂東 官僚批判のことを聞くと、「それは誰のことだ」と思ってしまうんですね。利権はない、全く天下りの先なんかない役所もたくさんあります。公務員を全部「官僚」とひとくくりにして、「官僚は駄目だ」というのはそれはあまりにかわいそうです。お金のためではなく、国のためと思って一生懸命働く方も多いのです。私も男女共同参画という仕事は二十一世紀の日本をよくする大事な仕事だと信じてやってきました。でも私の報酬は自分の費やしてきた時間とかエネルギーに比較して、そんなに不当なものだとは思いません。いろんな官僚がいます。今の公務員制度が改革を必要としていることは明らかですが、だから官僚は全部駄目だ、というのは間違っています。 杉崎 「良き官僚は悪しき政治家」。ま、そういうひとことで。 高原 政治とお金の問題に関して、約七割の県民のみなさんが関心を持っています。今度の事件からも痛感することは、企業・団体献金、これをきっぱり禁止すること。そして公共事業の受注企業から献金を禁止することです。県独自でこれを実施することです。 浜田 組織、仕組みを変えるときは官僚はいやがるんです。だから私は政治家としてやろう、と決意した。変えるには役所の中では変えられない。変える力がいる。 島津 官僚という言葉が価値観を持って使われ過ぎています。官僚は公務員じゃないですか、国民の公僕ですよ。それで、働く人間ですよ。だから官僚という言葉を安易に使うということは公務員について誤ったイメージを与えることじゃないでしょうか。 原田 今回問われているのは、分権が進む中で埼玉県をどうつくっていくのかだと思います。それぞれ政策を出されましたが、県民とともに何を分かち合っていくのか、そういうことも重要だろうと思っています。長時間の討論ありがとうございました。 |
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