こうしよう!あすの埼玉 ’03知事選

徹底した県民参加の行政を

・・・千葉県知事 堂本暁子氏・・・

「彩の国と房の国、ともに独自の文化をつくりましょう」と話す堂本氏

 今年七月に千葉県市川市で地域福祉支援計画骨子案作成に向けたタウンミーティングが開かれた。三百人の会場に駆け付けた市民は七百人。車いすの障害者らで通路までぎっしり埋まり、入り切れない人はモニター画面で会議の行方を見守った。

 千葉県では今、福祉をはじめあらゆる行政の政策が住民参加で作成されている。県民会議、円卓会議、名称こそ違うが、県内各地で開かれる集会に「自分たちはこういう町をつくりたい」との気概にあふれた住民が集まる。そこには従来のように行政に単にお願いする姿勢はない。堂本知事が就任して二年。県民の意識改革は着実に進んでいる。

 東京都に隣接し人口六百万人の千葉県。約八十万人の「千葉都民」を抱える事情は埼玉県とそっくりだ。地元意識が薄いベッドタウンで堂本知事はあえて「千葉主権の確立」を掲げた。

 「千葉主権とは何か。それは極論すれば文化だと思います」。千葉県に誇りを持つこと、一人ひとりが主体的にまちづくりにかかわること。そのための手法に「徹底した情報公開と県民参加による行政」を挙げる。

 県民パワーを引き出すキーワードがNPOだ。「千葉アクションプラン二○○三」を読むと、福祉、環境、教育、都市再生、交通安全などあらゆる施策にNPOが登場する。驚いたのは中小企業活性化の項目。国際ビジネス支援事業にさえ「商社OB等で組織するNPOとの連携のもと」と記されている。

 NPOをはじめ市民団体が日本で最も活動しやすい県を目指す「NPO立県千葉」の旗印の下、就任当初は百十七団体だったNPO法人数も、今では四百四十一団体へと急速に増えた。

 とはいえ、明治維新以来百三十年間、中央集権国家だった日本。「お上任せ」の意識を変えるのは容易ではないが、新しい分権型社会の構築が閉塞(へいそく)した日本を変える、との確固たる意思がある。「六百万県民の意識改革係、それが知事」と言い切る。

 県民参加の行政は手間が掛かる。骨子の段階から意見を聞き、練り直して再び討議に付す。でも、それしか県を変える手だてはない。「皆さんが町をつくるのです」。きょうも県内八十市町村を回って訴えている。

堂本 暁子(どうもと・あきこ)▽

 TBS記者、ディレクターとして教育、福祉、ODAなどを取材、1980年にベビーホテルキャンペーンで日本新聞協会賞受賞。89年に旧社会党から参議院議員に。96年に新党さきがけ議員団座長として自社さ連立政権に参画。NPO法、男女共同参画社会基本法、DV防止法などの立案にかかわる。2001年3月に千葉県知事初当選。

(2003年8月30日掲載)

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