扉の向こうから DV・男たちの暴力
女たちは語り始めた

 「約二十人に一人の女性が、夫から『命の危険』を感じるほどの暴力を受けたことがある」−。総理府が二月末に発表した男女間の暴力に関する初の全国調査は、外部からは見えにくい夫や恋人、親密な関係の男性からの暴力(ドメスティック・バイオレンス)=DV=の深刻な実態を明らかにした。暴力は殴る、けるなどの身体的なものに限らない。言葉などによる精神的な暴力も女性たちを苦しめてきた。昨年一年間に、浦和家裁に離婚調停を申し立てた女性で、暴力を理由に挙げている人は約三分の一に及ぶ。だが、被害者の半数以上はだれにも相談できず、その声は家庭という密室の「扉の内側」に埋もれてきた。日本には、DVを抑制する法律すらない。今、ようやく聞こえてきた「人間らしい生活をしたい」という彼女たちの声と支援活動を追った。

(報道部・平野照恵)


【1】仮名で生きる
【2】暴力の波
【3】逃げる
【4】2人の子ども
【5】病気、酒
【6】失われた光
【7】理由なく
【8】夢見た結婚
【9】耐える
【10】母と娘
【11】自立

【12】安らかな孤独
【13】DVとは何か
【14】暴力認識しない社会
【15】離婚
【16】あきらめた被害届
【17】逃げたいのに
【18】男たち 1.変わりたい
【19】男たち 2.カウンセリング
【20】支援・いのちの電話
【21】支援施設
【22】民間シェルターI

【23】民間シェルター II
【24】逃げられない
【25】PTSD
【26】世代間連鎖
【27】救いを求めて
【28】支援の手
【29】ネットワークI
【30】ネットワーク II
【31】被害女性支援、米国では
【32】あしたに向かって I
【33】あしたに向かって II

  

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