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新井健治(埼玉新聞記者)
奥山雅久(全国ひきこもりKHJ親の会代表) |
| 発行: |
埼玉新聞社 |
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「ルポ ひきこもり〜心の叫び・家族の絆(きずな)」=写真=が、埼玉新聞社から刊行された。二○○一年一月から同六月にかけて、新井健治記者がひきこもり三部作として埼玉新聞に計四十四回掲載(新聞労連ジャーナリスト大賞特別賞受賞)。全国ひきこもりKHJ親の会代表・奥山雅久氏が体験に基づいて、問題への対処も含めて提言、特別寄稿し、共著出版となっている。
「心の叫びに耳を傾けよう」。言葉に尽くせない苦しみを抱きながら親の会が本格的に活動を始めたのは二○○○年六月。参加者は県内で四十人程度だった。埼玉新聞の報道と、間もなく始まった連載は反響を呼び、マスコミ各社も「会」の活動を取り上げた。ボランティアによって運営される事務局には電話が殺到した。相談・問い合わせは今も続いており、延べ約一万件に達する。全国共通の問題と感じた奥山氏は、家族同士が悩みを語り合う場が必要だとして各県の支部づくりに奔走する。
三十八地区、会員五千八百十人(○四年四月現在)に独立した組織が生まれた。ひきこもり本人は十歳から五十歳代までと幅広く、学齢期を過ぎ、大人組と呼ばれる高年齢化が進み、問題は深刻化している。
連載は親の会の活動とほぼ同時進行で掲載した。第一部「動き始めた親たち」二部「ぼくらの気持ち」三部「家族支援」四部「社会復帰への実践」。ひきこもりに対して偏見と非難の目が注がれる中で、大勢の本人、家族がこれほど率直に自分を語ったのは初めてだった。
連載で「気配を消したい」と印象的な言葉を残し、昨年秋、自ら命を絶った青年がいた。母親は「私も一生懸命この十四年間やってまいりました。ひきこもりが単なる親の甘やかし、子の甘えなんて簡単な問題ではないことだけは書いてください」と語っている。
奥山氏は「命をしぼるような(この)言葉を重く受け止めさせていただいた」と言い、「人は親が大人にするのではなく、社会の中で、人様たちの中で大人になっていく。行政の取り組み、第三者の訪問サポート、中間施設づくりが重要」と提言している。
奥山氏の実践に基づく分析・提言とともに、厚生労働省が地域の相談機関向けに出した「対応ガイドライン最終版」も、一般読者向けに分かりやすく解説。新潟県精神医療センター診療部長の中垣内正和氏が「ひきこもり問題のバイブル」として推薦の言葉を寄せている。
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埼玉新聞社発行。ブックレット版。百四十ページ。八百円。販売・連絡先は、埼玉新聞サポーターズクラブ=SSC=(電話048・863・2039、ファクス048・863・2003)へ。メールアドレスはssc@saitama-np.co.jp
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