有限会社アステック

柔軟な対応で人材育成

全工程こなすスペシャリスト育成

「納得が出来る製品が出来るまで、自分との闘い」と話す高田麻千子さん

川口市に本社を置くプラスチック金型設計・製作、アステックの高田麻千子さんは入社6年目。現在の主な仕事は、電機メーカーから依頼されたLED(発光ダイオード)照明レンズの金型設計、機械操作、加工、組み立てまで一人で全工程を行っている。

男女関係なくいろいろな仕事をこなすのは、「みんながスペシャリストになってほしい」と願う杉田治美社長の方針。作業場では、大きな音の中、社員全員が機械に向かい、真剣なまなざしで黙々と作業する姿がある。

「納得のいく製品ができるまで何度も何度もやり直す。自分との闘い。うまくできず涙が出る時がよくあります」と話す高田さんは長い黒髪をキュッと結んだ。機械の油や錆止めで荒れてしまう白い手は、小5の息子を育てる母親の手でもある。

女性技術職の初採用で新たな発見

作業場で機械を操作する高田麻千子さん=川口市東本郷のアステック本社

高田さんは「前から設計をしてモノを作る仕事に憧れがあった」と話す。事務の仕事しか経験がなく、女性で子育て中では転職が難しかった。そんな高田さんに杉田社長は「真摯な姿勢と熱意を感じ、初めて女性を雇用した」と話す。

子どもの用事で会社を休んでも、自宅のノートパソコンで設計は可能、勤務内容も工夫すればいいと考えたという。実際に高田さんが働き始めて「女性もこの仕事にむいていると初めて知った。製品を手早く丁寧に仕上げることや繊細な作業にも適している」と杉田社長は話す。

工夫や配慮で仕事に集中

子育てと仕事を両立し、時間を有効活用するため、会社の近くにも転居し、仕事の中抜けができるようにアドバイスもした。時には子どもに夕食を作って再び出勤することもある。「良いバランスで仕事に集中できているのも社長のおかげ。早く一人前になれるように頑張りたい。」と高田さんは意気込む。

大型テーマパークで大勢の笑顔を照らすライトを見ると、自分たちが懸命に手掛けたものだとしみじみと感じる。高田さんは「自分が一人で作った製品を外でまだ目にしたことがない。いつかその感動を味わいたい」と力を込めた。

会社概要

会社名 有限会社アステック
所在地 川口市東本郷2−1−15
電話 048−288−2210
創業 2000年
資本金 300万円
代表者 杉田治美
事業内容 プラスチック金型設計・製作
従業員数 5人(男性3人・女性2人)