優秀作品紹介

特選・埼玉県知事賞

「秋盛り」 撮影地:小鹿野町

撮影者:佐藤信弘さん(飯能市)

 この滝は、埼玉県にある唯一の「日本の滝百選」に選ばれた丸神の滝で、タイトル通りの秋真っ盛りのシーンである。深紅とオレンジ色の紅葉とスギ木立の緑色、滝の白色がバランス良く配置され、曇り日の撮影によって柔らかい光がそれぞれの色を際立たせている。 また、スローシャッターにより、流れ落ちる水があたかも乱れた糸のように美しく表現され、一幅の日本画を思わせる秀作である。

準特選・埼玉県緑化推進委員会賞

「自然を楽しむ」 撮影地:行田市

撮影者:鈴木篤史さん(鴻巣市)

 行田市古代蓮の里ツリークライミング体験会で、子どもたちが初めて挑むツリークライミングの様子を撮影したものだ。緑の空間を背景に中央にどっしりと構えたクスノキにロープをかけのぼる子どもたち。小さくてわかりにくいが、子どもたちの真剣に取り組んでいる表情が見て取れる。全体の構図、人物の配置、色のバランスなどうまくまとめている。

準特選・埼玉新聞社賞

「新緑の中の少女たち」 撮影地:さいたま市

撮影者:加藤三郎さん(さいたま市)

 友達同士だろうか、またハッピ姿の幼い男の子は誰かの弟だろうか、何かのイベントに参加しているのだろうか、いろいろ推理をしてみるが・・・いずれにしても、鮮やかな新芽に覆われた木々を背景にスマホで自撮りをする少女等の明るい表情が、爽やかで微笑ましい。

優秀賞・ダイドードリンコ賞

「清流の森」 撮影地:飯能市

撮影者:原澤宏さん(飯能市)

 緑の濃さから推測して、初夏あるいは真夏の頃か。木々の葉を透過する緑がかった光が辺り一面をうっすらと染め上げ、涼しげな雰囲気を醸している。そこに一筋の渓流が流れ落ちている。スローシャッターを切ることにより水の流れが強調され、清涼感が増している。静かな谷間から水の流れる沢音が聞こえてくるようだ。

優秀賞・埼玉りそな銀行賞

「しいたけ作り」 撮影地:皆野町

撮影者:栗島祥治さん(東秩父村)

 春を迎え、冬の間に伐採したシイタケ栽培用の原木にドリルで穴を開け、シイタケ菌のついた種ゴマを打ち込む作業が進行中である。ご主人が穴開け、奥さんがコマ打ちという流れ作業を黙々と手際よくこなしているいる様子を、タイミング良く写し撮っている。2人の表情は良く見えないが、真剣に作業に取り組む様子が直に伝わってくる。きっと美味しいシイタケが収穫できることであろう。

優秀賞・埼玉県治山林道協会賞

「只今、育成中」 撮影地:秩父市

撮影者:川逸彦さん(本庄市)

 左から右斜め下に横切る直線的なヒノキ林と幼木が植えられた造林地、さらに右から中央にかけてゴツゴツと荒々しい岩山の両者を巧みに組み合わせ、ダイナミックな画面構成としている。テーマ(幼齢木)の描写もさることながら、静(森林)と動(岩山)をうまく大胆に組み合わせた撮影者の着想が素晴らしい。

優秀賞・日本製紙賞

「涼風ロード」 撮影地:日高市

撮影者:庄司博さん(日高市)

 武蔵横手から五常の滝に向かう林道でのスナップ写真である。緑あふれる林道を三々五々、歩を進めるハイカーらの一団。脇には涼しげな沢音をたてながら渓流が流れる。そうした状況をさりげなく写し撮り、タイトル通りの写真に仕上げた撮影者の技量が光る。

優秀賞・AGS賞

「冬の花」 撮影地:東秩父村

撮影者:栗島光政さん(東秩父村)

 「前日の雨が霧氷となり白い花木のよう」であったという撮影者の言葉通り、葉を落とした広葉樹があたかも、白い花を付けた花木のように変身している。逆光で撮影することにより、白い霧氷がさらに輝いている様が見て取れる。青みがかった背景を取り入ることでより白い木々が強調され、「冬の花」となった。

審査総評

 28回目を迎えた埼玉森林フォトコンテストは、応募点数446点と昨年の応募点数とほぼ同じ点数で、毎年5%の割合で写真プリント離れが進んでいると言われる中、これだけの応募点数が集まったことは、森林(みどり)に対する関心の高まりであり、開催側としてはまことに有り難い限りである。

 今年の内容傾向だが、昨年同様、美しい四季折々の森林風景や森林の中でくつろぐ市民の姿、森林の恵みを活用する人びとの様子など、さまざまなテーマが美しく活写されており、その内容はカラフルでメリハリのある作品が多かったことに尽きる。

 ところで、当コンテスト入選者の方は、過去に入選された方が多いというのがこれまでの傾向であったが、本年は入選者の半分以上が過去に「入選経験がない」というこれまでにない結果となった。しかも、応募者の年齢も若返っており、応募者の世代交代が始まったかに見受けられる。こうした傾向が加速し、応募者の裾野が広がることに期待したい。